空白の100年…なぜ消された?
<B-1>
歴史が失われることは珍しくない。
だが、「ちょうど100年だけ」消えることは異常だ。
空白の100年。
その期間だけ、世界の記録は断絶している。
そして、その研究は厳しく禁じられている。
まず整理しよう。
・ある王国が滅びた
・ジョイボーイは敗れた
・20の王国が世界政府を樹立した
ここまでは事実として描かれている。
では問う。
戦争の敗北を隠すためだけに、
800年以上にわたり徹底的な封印は必要だろうか。
敗れた王国の名を消す。
反乱の芽を摘む。
それだけなら理解できる。
しかし現実には、
石に刻まれた文字を読むことすら罪とされる。
なぜそこまで恐れるのか。
ひとつ、可能性を置いてみる。
もし消されたのが
「敗北の記録」ではなく、
「世界の成り立ち」そのものだったとしたら。
現在の世界は、あまりに海が多い。
巨大な赤い大陸が一本、世界を分断している。
島々は点在し、文明は分断されている。
これは自然に形成された地形なのか。
それとも――
何らかの要因によって作り替えられた結果なのか。
月には文明の痕跡がある。
古代兵器は地形を変える規模を持つ。
もし高度な文明が地上に干渉したとしたら。
もしその過程で思想が分かれ、
内部分裂が起きたとしたら。
そしてその衝突が、
ある王国の敗北へと繋がったとしたら。
だが、もう一段だけ踏み込もう。
消されたのは「戦争」か。
それとも、
その戦争に至る前に存在していた
“別の世界の姿”か。
もし、かつてこの世界に
今よりも広大な大地が存在していたとしたら。
もし、
異なる種族がそれぞれの領域を持ち、
均衡していた時代があったとしたら。
そしてその均衡を壊した存在がいたとしたら。
消さなければならなかったのは、
王国の名か。
それとも、
この世界が「本来の姿ではない」という事実か。
空白の100年は、戦争の記録かもしれない。
だが同時に、世界改変の痕跡かもしれない。
焦らないでほしい。
断定はしない。
まずは事実を並べ、
矛盾を拾い、
構造を浮かび上がらせる。
消された理由が見えたとき、
その前にあった世界の姿が見えてくる。
―参考資料―
本考察は原作単行本を基に構築しています。
再読・検証用はこちら。