言葉は、届かなかった。
<B-6>
ジョイボーイたちは、帰還派と共に、支配派のもとへ向かった。
「共に月へ還る道がある」。
その言葉を、持っていった。
だが支配派は、聞かなかった。
「還る?!」
交渉の余地など、最初からなかった。
膨大で豊富なこの資源を目の前に⁈
……ここが、自分たちの世界だ。
帰還派どもは、うるさいハエだ。
大地族もまた……邪魔な存在だ。
会話が終わるとともに、支配派は動きだしていた。
帰還派を、力で押さえる。
協力する大地族も、まとめて。
問答無用だった。
こうして、火蓋は切られた。

望んだわけではない戦いだった。
だがジョイボーイと大地族……そして帰還派は、
退くわけにはいかなかった。
――約束がある。
その約束を果たすために。
大地のために。
世界のために……。
大地族の力、特に、恐竜たちの力が凄まじかった。
大地が揺れる。 空気が震える。
月から来た者たちの技術文明が、 どれほど高度であっても。
失われていくモノたちの、生命の危機から湧き出るような、
その力の前では…… ただただ、圧倒されるしかなかった。
支配派の者たちの間に、 初めて見る感覚が広がり
恐怖がめばえ始めていた。
そこに加えて、帰還派の高度な機械たち。
……そして、巨人族や海王族の中にも、
手を貸そうとする者たちが現れ始めた。
それぞれの意志で、 それぞれの理由で、 流れに加わっていく。
戦いは長く続いたが、
次第に支配派は、劣勢になっていった。
一歩、また一歩と、追い込まれていく。
気力も体力も……じわじわと押し返されていく。
――戦慄が走る。恐竜の咆哮が脳裏に焼き付く。
勝敗の輪郭が、見え始めていた。
「このままでは、奴らの要求を飲むしかないのか……」。
誰の目にも、そう映り始めていた。
続きはこちら↓
注目記事はコチラ↓↓
関連記事はこちら↓
お問い合わせは、こちらのページよりどうぞ。
ご意見・ご質問等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
―参考資料―
本考察は原作単行本を基に構築しています。
再読・検証用はこちら。




